

(かくも無残な花魁地蔵) (追分のゴルフ練習場・殺害現場)
さて前回の続きの新聞記事です。
”其の地蔵は酒家(酒飲み)とみえ、傍らに壺を置き、参詣の輩は酒を携え壺に入れ、その酒を用いて地蔵を洗い、帰る際に
その酒を持ち帰りて、戴けば下病平癒するとのこと”
”左近地蔵尊伝記”と話が少し違いますね。
そして、最後にこんなオチで終わっています。 ”地蔵の縄縛とはハテ奇妙院”
その後、長泉寺二十四世の中興悟山心夢大和尚が、黙秘し続けた地蔵の身柄を引き取ったとのことです。
写真のお地蔵さま、首がありません。高崎の散歩道には首のある花魁地蔵が載っています。この三十数年間で首切りにあいました。もつとも、この笠間八万石のお姫様、右の写真あたりで村人に発見された時も首がなかったそうです。
昨年の10月2日のブログの名探偵迷道院の推理おみごとです。
二人の恋人は、別々の場所で、跡部重兵衛等の剣客に殺害されたと思います。
島崎左近進は左近の森で、お姫様は三国街道沿いの追分あたりで。
そうなのです、左近地蔵と花魁地蔵は、恋人同士だったのですね。
左近地蔵は、まだ沖田塚とも呼ばれていた左近の森に埋められて、出てきたところを捕縛され、ようやく本堂脇におちつきました。花魁地蔵は、渋川街道の道路拡幅のため、山門脇に。おまけに、首まで無くしてしまつて。
数奇な運命をたどって、二人は同じお寺にいます。が、
同じ長泉寺にいながら、安国寺から移築した山門が邪魔して、お互いが見えません。
なんとかしてやりたいと、思うのが人情というものではないでしょうか。
是非、花魁地蔵の首は右側への見返り風の首にお願いいたします。 (完)