昨日ひさびさに購入した”文芸春秋”五月号に、
岡野弘彦(歌人)の”この火山列島に生きる外なし”
と言う小文が目に留った。
遠い古代、富士山をはじめ多くの山々が火を噴く東海の果ての火山列島に、
アジアの各地から幾度も繰り返して渡来したわれわれの祖先は、
みな身心壮健で、未知の世界への憧れと新生活への情熱に満ちた
勇敢な人々であった。
しかし、東海の万里の波濤に向って、
アジアの巨大な重量を背負って
磔形の如く苦しく身を反らすこの国の形は、
そこに生きる人間が負うべき重い試練の形でもあった。

岡野弘彦(歌人)の”この火山列島に生きる外なし”
と言う小文が目に留った。
遠い古代、富士山をはじめ多くの山々が火を噴く東海の果ての火山列島に、
アジアの各地から幾度も繰り返して渡来したわれわれの祖先は、
みな身心壮健で、未知の世界への憧れと新生活への情熱に満ちた
勇敢な人々であった。
しかし、東海の万里の波濤に向って、
アジアの巨大な重量を背負って
磔形の如く苦しく身を反らすこの国の形は、
そこに生きる人間が負うべき重い試練の形でもあった。
